行徳レトロ (第2回)
行徳の街をぶらついていて「レトロっぽいな」と感じた看板や建物を、ただただ写真でご紹介するだけ、今回はそんなブログです。
月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり・・・ (芭蕉)
行徳街道沿いに佇む「床屋さん」です。
残念ながら現在は営業していないようです。したがって写真のお店の名前部分にはモザイクをかけておきます。位置情報も記載しないことをご了承ください。
理髪店というよりは、『床屋さん』と呼びたくなる懐かしさを感じます。
赤青白のトリコロールカラーが回るこの『床屋さん』のシンボル。子供の頃は下から次々に湧き出てくる(ように見える)色の帯が不思議で不思議で、飽かずに眺めていたことを思い出します。
この機械、サインポールと言うようです。自立接地型やこの写真のように壁付けタイプなど種類は豊富ですが、トリコロールカラーの円筒を包むガラスにこのような凝った意匠があるものは、現在の製品ではなかなか珍しいようです。
行徳街道を過ぎていく人・もの・車…
百代の過客である『行き交ふ年』そのものを眺めてきた看板
いつまでも残っていてほしい風景です。
「MIYATA」の看板
店の看板や建物の佇まいに、レトロな雰囲気があると思います。個人的にはちょっと70年代的なアメリカンテイストが感じられ、沖縄の国際通りの1本裏あたりにあるゲームセンターだと言われたら納得しちゃいそうです。
そんな佇まいの中でも特に私が注目したのは、ココ ↓
辛うじて「MIYATA」というアルファベットが確認できます。
web調査の結果、国内では有名な『株式会社ミヤタサイクル』の広告看板であろうと結論付けました。決め手は絵の中で松明のように掲げられている、太陽のような赤いMマーク。これは現在でもミヤタサイクルのロゴマークとして使用されています。
更に検索を続けると、ミヤタサイクルから昭和2年に製造開始された自転車、 「ギヤエム号」の広告に、この絵と同じ意匠が使われていることがわかりました。
太陽のような赤い輪は自転車のギアで、MIYATAのMを組合せたデザインだったんですね。
この建物の看板には「ギヤエム号」の文字がありませんし、建物の外観からしてとても昭和2年頃に建築されたとは思えません。ただ『株式会社ミヤタサイクル』の歴史の重要な一時代の広告であろうことは充分に推察できました。
この建物、現在はコインランドリーとなっています。内部は以下の写真からも窺えるように大変清潔です。
セルフクリーニング サントス
市川市行徳駅前2丁目8−11
九份? いえ、行徳です。
美味しいお弁当で地元でも有名な『行徳デリキッチン』。評判のお店らしくweb検索すれば数多くの記事が見られます。当社ブログでも過去に記事を書かせていただいたので、そちらの記事もよろしければご覧になってください。
今日は『行徳デリキッチン』さんの食べログではなく、そのレトロでカワイイ外観・デザインのみに注目しました。
台湾の【九份 】にあるような佇まいだと思います。
九份は台北からバスで1時間半ほど、スタジオジブリの「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われています。
切り貼り風のロゴ、
細密なデザインのタイル
軒先にぶら下がる赤い提灯
この提灯、夜は灯がともるんでしょうか?
お弁当だけでなく、この外観も『行徳デリキッチン』さんの魅力を支えている力だと思います。
行徳デリキッチン
市川市行徳駅前1丁目6−14
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